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玉若酢命神社 御霊会風流 ~西町の御霊会風流~

昨日までの爽やかな空気はどこへ行ってしまったのだと聞きたい

 

一転今日はどんよりとした曇り空

ついに島根県も梅雨入り宣言が出されてしまいました

 

しばらくうっとおしい日々が続きますね

生乾きの洗濯物との戦いの日々とも言う

 

あ~夏が早くくればいいのに

 

 

 

さて

 

今日は6月5日

島後三大祭りのひとつである『御霊会風流』が行われました

 

…御霊会風流…

武良祭風流、水若酢神社祭礼風流と並び島後の三代祭りの一つ

かつては島内48地区から神々が玉若酢命神社に参集されたが

現在は八地区の神が玉若酢命神社に参集するとされる

当日は朝から様々な神事が行われるが

なんといっても一番の盛り上がりは馬入れ神事

大太鼓の合図が鳴るやいなや

八頭の神馬が馬付きと呼ばれる男衆とともに

一気に参道を駆け上がる様は迫力があり圧巻

馬を使う民俗行事の中ではその勇壮さにおいて類例が少なく

昭和40年に無形民俗文化財として島根県の指定を受けている

 

…神馬飼育舎…

東郷馬 吉田和弘

飯田馬 坂田敏幸

大久馬 松林久徳

加茂馬 大田泰三

有木馬 鈴木邦雄

原田馬 要土由成

西郷馬 高村幸雄

下西馬 松林久徳

 

以上玉若酢命神社御霊会風流ちらしより

 

 

 

 

 

毎年この日

西町界隈は朝からにぎやかです

 

 

この日の朝は禊からスタート

 

下の写真の正面の茶色い建物がブンテンなのですが 

この建物の小窓あたりで朝しごとをしていると

6時前ごろでしょうかね~

どこからともなくカポカポカポっという耳慣れない軽快な音

それに混じり

ひひひひ~ひひひひ~んという馬の嘶き

 

これから禊に向かわれるのだなと

もうこうなるとソワソワで

まだ眠っている我が家の面々に伝言です

 

 

祭り前の数日

馬付と呼ばれる男衆たちは

潔斎のために集会所などの宿にこもり

他の人とは煮炊を別にした食事をとるのだそう

 

 

また

当日早朝は宿の近くの海に浸かり

身体と心を清めてから祭りに臨まれます

 

 

 

 

 

隠岐の島 京見屋分店ブログ 御霊会風流

 

10時過ぎる頃になると

いよいよ西郷の神様をおつれした神馬(しんめ)が西町を出立

 

 

東山神社に参拝した後 

この通りをひとっ走りするのですが

10時前後になると

その姿を見ようとこの通りには人だかりができはじめ

出立を知らせる大太鼓の音が聞こえてくるのを

まだかまだかと耳を澄ませつつ

みんなで待つのです

 

 

 

知った人も知らない人もごっちゃ混ぜ

祭りの日独特の不思議な一体感が漂う

この時間の西町通り

 

この気配好きだな~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて

 

今年の西郷馬は

ずいぶん気が立っているようで少々荒れ気味

 

 

 

 

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馬付たちを引きずらんかという勢いで疾走します

 

 

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すごい迫力で走る馬はもちろんのこと

それについて走る馬付さんも

正面で馬を待ち構え旗で制止させる旗持ちさんも

みなさん必死です

 

特に旗持ちの方…

 

あの勢いで迫りくる馬の勢いに怖気づくことなく

馬が直前に迫るまでキリリとそこに立って待ち受ける

とてもかっこいいのだけれど

どう考えても恐ろしいですよね~

 

|д゚)

毎回手に汗握って見守ります

 

 

 

 

 

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東山神社前の通りでも走ります

 

この狭い通りを神馬と男衆が駆け抜ける光景は

なかなか壮観

 

茶輪拠屋ブログにもこの日の様子が出ています

こちらもどうぞ

茶輪拠屋blogより上八尾の御霊会

 

 

 

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玉若酢命神社の参道での馬入れとは

また違った盛り上がりがある祭りの日の西町の朝

 

地域の馬や若者が

こうしてここを走る様は誇らしく

見ていても心が昂ります

 

アバレンボウくんと同い年のHくんも

なんと今年は馬付デビュー!

 

怪我をしませんようにとはらはらはするももの

こうして祭り衣装に身を包み

馬と一緒に走る姿はなんともまぶしくかっこいい!

 

今年は大久や加茂でも

高校生が馬付としてデビューしたのだそうですよ

 

牛づきなどもそうですが

こうした伝統行事の継承はなかなか難しい現状があると聞きます

そんな中

こうして生き生きと活躍する若者を目にすると

次の世代が育っているのだな~と

頼もしく思いますね

(^'^)

 

 

 

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神馬さんをコントロールしながらの全力疾走は

たくさんの見物の方がいるので

  馬付さんたちも真剣勝負

 

時にこうして身体をすべて投げ出して制御

 

見ている方もドキドキです

 

それでも時折見物の人の方へ馬が寄ることもあり

馬は見たいのだけれど

恐ろしくもあり

どよどよっと逃げまどう場面も… 

 

 

 

 

 

馬が恐ろしい店長さんも

この日ばかりはかなりがんばってギリギリまで粘っての撮影です

( ゚Д゚)

 

 

 

 

例年はブンテンに向けて最後にひとっ走りさせるのですが

少々荒ぶる神馬の具合からか

残念ながら最後のひとっ走りは取りやめになり

そのまま港町経由で玉若酢命神社へと向かわれることに…

 

少々残念でしたが

沿道にずらりと並ぶ老若男女

小さいお子さんづれの方ももちろん

椅子を出して座って観ていらっしゃるご高齢の方も…

万が一のことがあっては…という配慮と決断でしょう

 

この西町の神馬

ブンテンの近くに厩舎と馬場があり

時折店長さんがお客様をご案内して馬を見に行くことがあります

いつもはとても穏やかで優しい馬なんだけど

年に一度のこの晴れ舞台

人も車も当たり前に通行する刺激いっぱいの道路

普段くらしている環境とは全く異なりますもんね

興奮して

ちょっと暴れちゃいたくなる馬の気持ちも

ちょっと分かる気がする

🏇

 

 

 

 

 

その後

東3匹と呼ばれる東郷、飯田、大久の神馬とおとこ衆が通過

 

 

 

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西町通りは

この東3匹の通過後一気にいつもの西町へ…

 

 

 

沿道のみなさんもそれぞれに一旦解散

 

祭りのクライマックスである

玉若酢命神社での馬入れ神事開始の頃に

また神社へと向かわれるのでしょう

 

 

 

 

今日はたまたま定休日だったブンテン

玉若酢命神社まで久しぶりに行ってみたいな~とも思いましたが

結局行かずじまい

 

毎年のことながら

西町は上八尾の御霊会風流を楽しんで

今年の「ごれえさん」を終わりました

 

(^'^)

 

 

ここ西町のように

御霊会風流に向かう神馬たちの通り道には

何か所か馬が走る場所があります

 

合銀の前あたりでは

東3匹の馬たちがみんな走るのだそうですよ

 

 

また

合銀や港町の松前屋さんのように

神馬が入って「ごあいさつ」をするポイントもあります

 

玉若酢命神社での神事以外にも

様々な見どころがあるこのお祭り

 

神事や祭り事にまつわるあれこれを

詳しい方に聞いてみると

祭りの楽しみ方も幅が拡がるのでしょうね

(^'^)

 

どなたかご講義をお願いしたい

<(_ _)>