がんちゃんのこと ~岩崎巌先生~

今日はいつもよりちょっと早めに二階へあがり・・・


食事の支度をする前にテレビのスイッチを入れ

さあて お米でも洗うかと歩き出した時

聞きおぼえのある声がテレビから…


慌てて振り返ると

画面にはやっぱり見覚えのある顔が…

岩崎巌先生!!!

 

小中学校でお世話になった 先生です

 

初めての記憶は着任式でのご挨拶

  

この写真では白髪ですが

当時はこれがそのまま黒くなったボウズ頭

 

大きな体に野太い声で

「厳しいと書いてイワオといいます」

 

そんな挨拶をなさいました

 

その出会いのインパクトは強烈で…

 

風貌といい

声といい

 

恐ろしい先生に違いない~…涙 と びびった記憶があります

 

 

 

 

でも

それはちょっと違っていました

 

厳しかったのは間違いなかったかもしれませんが

私の中には

いつも穏やかに笑っていらっしゃるイメージしか残ってない

 

 

子どもたちからは「がんちゃん」と呼ばれてましたよ

 

「岩崎」の「岩」をとって「がんちゃん」

 

強面なのに「がんちゃん」

 

 

みんなの名前をとてもよく覚えておられる先生でしたね~

どこで出会っても

名前を呼んで

一声かけてくださるような先生でした

 

 

少々しんどいことがあっても

先生のあのスローな口調と豪快な笑い声を聞いていると

まあなんとかなるか、と思えるようで

 

 

担任をしていただいたわけでも

課外活動でお世話になったわけでもないんですけどね

 

そうした細やかな関わりがあったからなんでしょうね~

 

大好きな先生のひとりでした

 

 

 

 

 

さて

 

なんでだ

なんでだ?

なんで「がんちゃん」がテレビに!?

 

 

テレビ越しの「再会」に興奮気味になりつつ

画面にかじりつくように見るうちに

少しずつ少しずつ

なぜ「がんちゃん」が話題になっているのか分かってきました

 

 

 

退職される頃

ご病気で左目の視力を失ってしまわれたこと

右目の視力もひどく落ちてしまったこと

 

自暴自棄に陥った時期もあったものの

 

昔から好きだったハーモニカを極め

今では演奏会を開くまでになっていらっしゃること

 

楽譜を読むことができないので

何度も何度も曲を聞き音をひろい記憶し練習するのだそうです

 

演奏会の様子も少しだけ映し出されていましたね

 

 

記憶に残るいつものジャージ姿ではなく

渋いスーツにダンディーな帽子

数本のハーモニカを同時に使って演奏される姿は

ホンモノのミュージシャンみたいでした

 

 

 

先生が受け入れてこられた現実

そこにあった恐怖や絶望 

その苦しみ

それは私なんかには想像もつかないもので

 

だからこそ

先生の奏でるハーモニカの優しい音色が

強く強く胸に響きました

 

 

 

 

わずか数分の「再開」

 

画面にうつる先生は

歳こそ重ねておられたものの

 

穏やかに人を癒し周りにいるものに力を与える

 

それは昔のまんまなんだな~と・・・

 

 

 

 

画面越しの「再会」に感謝

 

いつかきっと「がんちゃん」の生演奏を聞きに行こうと思いました